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下田をグローカルなまちに(広報しもだ 2022.5月号より)

今年、「グローカルシティプロジェクト」が始まります。グローカルとは、グローバル(地球全体の)とローカル(地方の)を合わせた造語で、当初は「グローバルに考え、ローカルに行動しよう」と表現されることが多かったようですが、近年は両方が融合した広い概念になっています。

では、下田市が目指す「グローカルシティ」とは何か、について今回書いてみます。

まずローカル。下田という港町がどんな歴史を重ねてきたのか、賀茂という名前の由来は何か、川端康成等多くの文人が伊豆を愛したのは何故か等自分たちのまちをもっとよく知ろうというものです。

次にグローバル。下田が開国の歴史の舞台となったことやそれを祝う黒船祭。こうした国際性を教育、経済やまちづくりに生かそうというものです。幕末、黒船が来航した際、吉田松陰が夜、小船で近づき甲板に上がり、アメリカへ連れて行ってくれと請願します。願いは拒まれ、企ては失敗しましたが、「先進国をこの目で見たい」という23歳の松陰青年の情熱に共感する人は少なくないと思います。私自身も若い頃、どうしてもアメリカを見たくてニューヨークへ行きました。五番街、ブロードウェイ、ウォール街など。摩天楼そびえる通りを様々な人種の人々が闊歩する光景は大きな衝撃でした。

松陰は、彼我の文明の格差を想像し、あこがれに似た知的欲求を胸に抱きつつ、松下村塾で日本の次代を担う若者たちを育てたのだと思います。

下田では、昭和9年の第1回から黒船祭を開催しており、一時は敵味方に分かれて戦争しましたが今はここ下田で両国がいっしょに平和の行進をする。それはまさにグローカルシティ下田の象徴だと思います。

今後も様々な取組を展開して、地域の魅力を高めると共に世界に羽ばたく人材を育てていきたいと思います。

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